C型肝炎ウイルス「型(サブタイプ)」の検査

C型肝炎の基礎知識

C型肝炎ウイルス「型(サブタイプ)」の検査

genotype(ジェノタイプ)、serogroup(セログループ)

近年の研究により、C型肝炎ウイルスはいくつかの型に分けられるようになり
ました。
「genotypeによる分類」は、遺伝子の塩基配列の類似性から分けられた遺伝
子型(genotype)です。I、II、III、IV型の4種類に分類され、日本におけるC型
肝炎の患者さんでは、その約8割がII型で、III型が2割、IとIVはほとんどいま
せん。日本ではII型が多いですが、残念ながら現在のα・βによるインターフ
ェロン療法は、II型よりIII型が効きやすいと言われています。一方、C型肝炎
ウイルスの塩基配列の相違から作られる蛋白も異なり、それに対する抗体の
違いから、その抗体を検出することによって分別する方法が「serogroupによる
分類」で、簡便であるため病院で一般的に測定されています(genotypeは保
険が通っていませんが、serogroupは保険が通っているのです!)。genotype
のII型はserogroupのI型(SG-1)に、また、genotypeのIII型とIV型はserogroup
のII型(SG-2)に相当します。病院の先生から「あなたはII型です」と言われても
genotypeとserogroupで大きく違いますので注意が必要です。


C型肝炎ウイルスの分類


HCV抗体、HCV-RNA
 →C型肝炎ウイルスの検査(ウイルスマーカー)

HCV抗体とはC型肝炎ウイルス(HCV)の遺伝子でつくられたタンパク質に
対する抗体で、これが陽性であれば、「C型肝炎ウイルスが体に入ってき
たことがある」ということがわかり、多くの場合はその測定時点でC型肝炎
ウイルスが体の中にいると考えられますが、ウイルス自体は既にいなくな
っている場合もありますから、注意が必要です。他に、HCV core 抗体(C
型肝炎ウイルスの芯に対する抗体)という項目もあります。HCV-RNAはC
型肝炎ウイルスの遺伝子(RNA)を直接調べて、C型肝炎ウイルスが患者
さんの体の中に存在するかどうか(定性法)、また、どれくらいの量のウイ
ルスが存在するのか(定量法)を検査するものです。HCV-RNA測定におい
て、アンプリコア法と呼ばれる方法で定量したウイルスの量が1ml中に100
K copies未満(10の5乗copies/ml未満)、或いは分岐DNAプローブ法と呼
ばれる方法で定量したウイルスの量が1ml中に1.0Meq未満であれば、後
述する「インターフェロン療法」が効きやすいと言われています。また、イン
ターフェロン療法開始後、HCV-RNA定性法でウイルスの有無を見て、その
効果の指標としています。

注) -「Meq」と「K copies」-
HCV-RNAの定量法は現在「RT-PCR法によるアンプリコア定量法」
と「PCRを用いないでDNAを増幅するDNA probe法」の2種類の方法がよく使
われていて、それぞれで単位も違います。DNA probe法の単位の「Meq」の
"eq"はequivant、つまり「相当量」のことで、アンプリコア定量法の「copies」
とは全く違う意味ですから、「相関データ」による「換算」はできますが、単純
に両者の単位変換はできません。

慢性肝炎の組織所見・分類

慢性肝炎の方が現在の肝臓の正確な状態を知るためには、肝生検が一番
適しています。特にインターフェロンを投与されたことのある方は、投与前に
この肝生検をお受けになった方も多いかと思います。肝生検で採取した肝
組織は、染色された後、その炎症所見や線維化所見を顕微鏡で詳しく観察
し分類されます。現在、慢性肝炎における肝組織所見の評価の基準となっ
ている分類は「新犬山分類(1996)」です。またこの他にも「HAI score」があ
ります。

1)新犬山分類
<新犬山分類(1996)> 
2)HAI score
 HAI score(histological activity index、組織活動性指標)はKnodellらが肝生
検組織における数量的評価のため、壊死、炎症、線維化の程度を統合スコア
化したものです。
    






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